盗聴の防止と発見
盗聴というとスパイなどが国や大企業の機密情報を盗むために電話などを盗み聞きしたりするのをイメージされる方もいると思います。
おおむねこのイメージは間違ってはいません。盗聴は国や大企業がターゲットとされることがあります。
ただし、個人も盗聴のターゲットにされます。
個人が盗聴のターゲットにされるのは、国家に所属するスパイがわざわざ個人を盗聴するのではなく、一般の人、友人や家族が、あなたのことを盗聴しているかもしれないのです。
しかし、「あなた盗聴されてますよ」なんて突然言われてもピンときませんよね。
しかも、自分を盗聴しているのが、家族や友人かもしれないと言われたら、家族や友人を怪しむ前に、盗聴されていると言ってきた相手を疑います。
これは当然の反応かもしれませんが、盗聴は私も含め普通に生活している一般人のあなたもターゲットにされる可能性があります。
そのため、盗聴の防止と発見について、ある程度知っておいておく必要があります。
盗聴についてどこまで知っていますか?
盗聴の防止と発見について話をする前に、あなたは盗聴についてどこまで知っていますか?
たぶん、ほとんどの人が盗聴の防止や発見方法について何も知らないと思います。
知っていたとしても、ここで最初に紹介した盗聴のイメージではありませんか?
盗聴は私たちの身近なところで、思いがけないところから、プライバシーや個人情報が漏れているかも知れないのです。
個人をターゲットにした盗聴の多くは、盗聴犯の「興味本位」です。
盗聴をする人の多くが、他人の秘密を知りたい、何か面白いことはないか、といった大変身勝手な理由で盗聴を行っています。
盗聴は特定の人物をターゲットにしたケースと、不特定多数で無差別に盗聴するケースの2つに分けることができます。
盗聴の防止と発見では、盗聴犯について、どういった人物が盗聴器を仕掛けるのか予測して対策を考えます。
防犯対策でも、空き巣などの犯罪で、どういった人間がどのようにして自宅に侵入するか考えると思います。盗聴の防止と発見も、これと同じです。
まずは、盗聴の実態についてよく理解して、盗聴の防止と発見に役立てる必要があります。
盗聴の実態について知る
盗聴の実態についてですが、正直なところ実態ははっきりしていません。
空き巣などの犯罪のように、警察が年間の盗聴被害件数を統計しているわけでないからです。
警察が盗聴被害件数を統計していないのには、理由があるのですが、ここでは説明を省きます。
あるデータによると、盗聴に使われる盗聴器が年間に十数万個販売されているというデータがあります。
そして、実際に販売されて売れた盗聴器の数が数万個。
この購入された盗聴器全てが実際に盗聴に使われているとは限りませんが、最大で数万個の盗聴器が盗聴のために仕掛けられている可能性があるというわけです。
年間の空き巣の被害件数は5,000件近くあることを考えると、盗聴被害の件数もこれに近い数があってもおかしくありません。
それなのに、空き巣対策を防犯でやっていて、盗聴対策を防犯でしないのはおかしいと思いませんか?